1/5(土)セミナー「孤児院への支援は危険?~ケニアの子どもたちへのオルタナティブ支援について考える」

 

講演者:(特活)ケニアの未来会員 三関理沙

世界中の児童養護施設(孤児院)に住む子どもたちの80%以上には、親が生きていて実際には`孤児`ではないと言われています。

施設ケアでは家族で育った子どもに比べて、身体的、精神的に成長が遅れる可能性が高いという研究が出されていて、施設で長期的に過ごした子どもは施設を出た後に頼る身寄りがおらず、孤立してしまいます。また、家事を手伝ったり、お買い物に行ったりといった一般家庭で普通に行うことを経験していない子どもたちは社会に出て、馴染めない傾向にあります。

現在、ケニアには260万人の子どもたちが親を失っているか、脆弱な状況にあると言われています。ケニアでは、HIV感染拡大のピークは収まったものの、働く世代の親がいない子どもが増え、祖父母の家庭で育てるのが難しい状況が多く見られます。そこに、外国からの大量の児童養護施設が入ってきました。’孤児を助けてください!’というスローガンの下、施設の数は膨れ上がりました。ケニアには830 の児童養護施設があり、4万~4万2千人の子どもたちが住んでいると言われています。また、不認可で、違法に運営している施設もあるため、実際は、さらに多くの子どもが施設に住んでいると推測するデータもあります。

しかし、本当に児童養護施設は必要でしょうか?児童養護施設を支援するお金があれば、子どもが家庭で暮らせるように家庭やコミュニティの支援をできると思いませんか。アフリカの家族はとても大きく、親が育児できない場合も、親せきの人たちによる経済的、精神的支援があれば、子どもの養育は可能です。

今年ケニアでは、施設に依存せずに子どもを家庭で育てていこうという政府の政策が本格的に始まりました。また、里子や養子縁組制度の強化も始まっています。ケニアが子どもの保護の政策転換に臨んでいる重大な時期です。

このセミナーでは、オランダの大学院で行った、「ケニアにおける子どもの脱施設ケア」についての研究内容を皆さんにお伝えしながら、ケニアの子どもたちのケアについて共に考えたいと思います。 どんな家庭に生まれた子どもにも、’家族’の愛情を知りながら暮らす権利はあります。 みなさんのご参加お待ちしております。

<講演者プロフィール>
(特活)ケニアの未来会員 三関理沙
大学卒業後、一般企業にて貿易実務に5年間勤務。その後、青年海外協力隊として、ケニアのニエリで2年間活動。児童相談所でソーシャルワーカーとして、地元のボランティアと一緒に子どもの問題に草の根で取り組む。日本に帰国後NGOで広報業務を1年経験した後、オランダのInternational institute of Social Studies(ISS)で開発学を勉強中。子どもと若者に対する社会保障を専攻し、修士論文はケニアにおける子どもの脱施設ケアについて執筆。

■式次第
1)11:00〜11:20 イントロダクション 「ケニアの子どもの脱施設化~ケニアの未来の活動との関係」ケニア事業担当:橋場美奈
2)11:20〜12:20 講演 「ケニアにおける子どもの脱施設ケア」三関理沙
3) 12:20〜12:50 質疑応答・ディスカッション

■日時:  2019年1月5日(土)11:00~13:00
■会場: JICA東京センター本館セミナールーム408 https://www.jica.go.jp/tokyo/office/access.html
■参加費: 一般500円 /(特活)ケニアの未来の会員は無料。 ■定員: 20人
■申し込み方法: メールにお名前、所属、E-mailを記入のうえ、件名を「1月5日報告会参加申込」として、 次のアドレスに送信してください。
ytanaka@kenyanomirai.org
(担当:ケニアの未来事務局 田中友紀)