地域社会で子どもの課題に取り組む。

非行を犯す子どもが出てくる場所、そして子どもが帰る場所、それは家庭と地域です。

子どもたちの再犯や再逮捕の循環を断ち切るには、地域社会での取り組みが必要です。

保護司制度の導入により、地域で子どもたちの立ち直りを支える。

ケニアの未来は、地域のボランティアとして、非行少年に寄り添い、立ち直りを支える存在(メンター)が必要と考えます。

ケニアの地域社会に、日本由来の「保護司制度」を導入しています。

保護司とは?

犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間のボランティアのこと。民間人という柔軟性と、地域の特性をよく理解しているという強みを生かして、地域住人の立場から非行少年の更生をサポートします。

>>もっと詳しく知る(法務省のページ)

過去10年間あまり活用されてこなかった保護司制度が再活性化し、家庭訪問を行なった時の写真

地域住民との対話を通じて、子どもたちの抱える課題について理解し合う。

地域のリーダーを集めた会議や、家庭訪問などの場を通して、子どもを育てることの大切さや、非行少年を取り巻く課題について、

地域住民と対話を深めます。特に、非行少年が地域社会に戻るには、地域社会によるAcceptance(受け入れ)が彼らの自立・更生へ

の第1歩となるため、非行少年のバックグラウンドに目を向けることを大切にしています。

行政だけでなく、地域からのアプローチを。一人一人がより非行少年の実情を理解することが現状の改善につながります。

地域社会に暮らす人々の手で、子どもを守り、育てる土台を作る。

地域で子供に寄り添い、変化を生み出していく保護司は、地域社会の代表です。

適切な人材に長く続けてもらうためには、地元の人を良く知る地域住民の声が必要です。

ケニアの未来の事業では、延べ2000人の地域住民が参加した住民集会で、保護司候補者が選ばれています。

数多くの住民が参加した住民会議。このように地域住民が集まり、子どもを取り巻く課題について話し合います。

これまでの実績

ケニアの多くのコミュニティで見られる子どもに対する虐待、育児放棄、子どもを巻き込んだ犯罪を予防できるよう、

地域のボランティアを育成し、地域の人々への研修を実施してきました。

  • マチャコス・カウンティで約100名のケニア人保護司を0から選び、研修を実施。
  • カジアド・カウンティ、ナクル・カウンティで、10年間保護司として十分な活動ができていなかった18名の保護司に対して、活動の再開・活性化のためのリフレッシャー研修を実施。保護観察官14名も同時に研修。保護司制度が保護観察官と保護司の間で適切に運用されるようにパイロット事業(試験事業)で両者の連携を強化。
  • 地域のリーダー370人以上が参加した関係者会議を実施。
  • マチャコスカウンティアティリバー県で、児童保護ボランティア7名と62名のリーダーたちに子どもの発達、虐待、薬物依存についての研修を実施。コミュニティの中での知識の広まりと子育てへの意識改革へ。