サマンサさんのインタビュー 「夢は自分の美容院を開店すること!」

まず自己紹介をお願いします。
―自分の家庭では、祖母が沢山子どもを産み育てていたため、一人一人の子どもが十分な生活を送ることが出来ませんでした。そこで、マチャコスにある救護センターで暮らすことになりました。その施設にいた頃は、奨学金などの機会があまりなく満足のいく学習や生活が出来ませんでした。その後、更生保護施設で暮らすことになりましたが、環境が荒れており、周りの子どもたちが薬物をしているなど沢山の問題がありました。その施設で3カ月過ごした後は、今暮らしている更生保護施設に移り、学校や社会復帰支援施設に通ってきました。高校に通っている間は、他の団体から授業料を支援してもらっていましたが、遠い高校に通っていたため、交通費もかかるし教科書代や生活費が十分になかったため、また、精神的にも辛かったため、2年生の途中で中退することになりました。ですが、ケニアの未来の奨学金を貰えることになり、自分が本当にやりたかった美容の勉強のため美容学校に通い始め、3級を取得することが出来ました。今ではたまに、その技術を生かしてアルバイトで人の髪をアレンジしています。

ケニアの未来の奨学金事業について教えてください。
―奨学金が貰えると分かったときは物凄く嬉しかったです。これまで、奨学金をもらえる機会は限られており、特段学業成績が良くなかった私には奨学金をもらうことは本当に難しいことだと思っていました。そしてこの奨学金のおかげで自分のやりたいことを学校で学んで社会でそれを生かす機会が与えられたため、ケニアの未来にはとても感謝しています。美容を学びたいと思ったのは、女性を美しくすることで自分に自信をもって生きていくお手伝いをしたいと思ったからです。また、美容院は女性同士の話の場所でもあるため、たくさんの人と話をして社会と交流したいと思ったこともきっかけの一つです。

将来のことについて教えてください。
―美容師としての腕を上げるために、2級の資格を取りたいと思っています。そのためには学校に行く授業料や試験の受験料を払うことが必要なので、まずは美容院などでアルバイトをしてお金を稼ぎたいです。長期的な目標としては、自分の美容院を開店することです。そこでいろいろな人を美しくしながらお金を稼ぎたいと思います。そして、自分がしてもらったことを今度は社会に還元するということがしたいので、美容専門学校を設立して子どもたちが美容について学べる場所と機会を提供したいと思っています。