アモス・キシンガさん
「青少年に対する活動のやりがい」
まず自己紹介をお願いします。
―高校を卒業後、農業青年会で農業訓練を受けました。また、生活している地域のワムニョにあるバプティスト教会の青少年部会会長として、提携している12の他の教会の青少年会も取りまとめています。
これまで16回も活動をしてこられましたが、主に青少年を対象にしているのはなぜですか。
―若者は早期妊娠や薬物などの問題を抱えるリスクが高いためです。活動中に、妊娠の話をしていた時、泣き出した少女がいました。活動が終わった後にその少女が一人で私のもとに来て、相談をしてくれました。男性と性行為をした後に妊娠が発覚し、示談金を渡されて中絶したことがあったそうです。そして、「私のために祈って」と頼まれたので、私は少女のために祈りました。そして、ケニアの未来から渡され活動中に使っている、数枚の絵をコピーして少女に渡しました。すると先日その少女の母から電話があり、少女がその絵を使い他の子に妊娠などについて伝えていると聞き、青少年に対する活動のやりがいを感じました。
別の事例もあります。この間、自分の村の中央マーケットで会談があったので、そこでケニアの未来のボランティアとしての活動をさせてほしいとお願いし、活動を行ったことがあります。その3週間後に、村の中で学校に行っていない少女に対して隣人の男性が性虐待を行ったという話を聞きつけました。そこで、情報を集め区長助役に連絡し、被害者の母が少女を病院に連れて行って証拠が出たため、警察に通報したところ翌朝加害者の男性が逮捕されました。その男性がその地域の中で示談金や賄賂で解決しようとしていたため、別の地域に連れていかれ裁かれました。このような迅速かつ的確な対応を地域ぐるみで行うことが出来たのは、ケニアの未来の活動のおかげだと思っています。
また、近くの地域の教会に行ったときに知り合った少女たちの話です。2人は望まない妊娠しており、地域でも孤立し教会や学校にもあまり通えていない状況でした。そこで、教会の仲間と協力しその少女たちに服やおむつを渡しました。さらにケニアの未来の活動で教えてきた内容を少女たちに話すと、復学し学校に通うようになりました。ケニアの未来の活動に携われていることに感謝しています。
積極的に活動を続けているモチベーションについて教えてください。
―ケニアには、青少年の問題や性犯罪の問題が蔓延しており、それを変えたいという気持ちが強いです。活動を続けているうちに、警察署長もサポートしてくれるようになりました。また、これまで話したようなケニアの未来の活動やその他の個人的な活動を続けてきたこともあり、コミュニティの青年警察の一員になることが出来ました。8月にケニアの未来のボランティアとしての活動が終わった後も、同じような活動を続けていくつもりです。