フランシスカ・ムティンディさん
「早期妊娠予防ボランティアとして活動する理由」
ケニアの未来との関わりを教えてください。
―代表の橋場美奈さんとは2018年に出会い、保護司の第一グループに選出されたときからの付き合いです。2019年からの早期妊娠予防の活動では、自分の所属するコミュニティから5人がボランティアとして選出され、その一員として活動してきました。メンバー同士は友人のような関係です。電話など頻繁なやり取りを通してチームの連携を図りました。最初にケニアの未来と協力することになった時、外国人と活動することに疑念を抱いている住民もいましたが、子どもを保護する活動だと分かると協力的になってくれました。ボランティアとしての養成期間が終わり、地域での活動を開始した時は、ほとんどの住民が生活に苦労しており労働に従事するため、活動に参加する人数は限られていました。しかし、活動後の地域住民の反応が良く、再度来てほしいとお願いされるほどでした。また、退官した元役員たちが活動の意義を認め、継続することを勧めたのも効果があったと思います。区長や助役も参加する住民集会で活動をする機会があり、とても緊張しましたが活動の最後には「先生」と呼ばれるようになり、安心すると同時にとても嬉しかったです。
これまでの約1年間で12回も活動されて行きましたが、何かモチベーション維持に繋がることがあったのですか。
―活動をしていることに意義を感じるからです。地域住民の反応がいいのは、今話した通りです。また、先日夜に町を歩いていた時に、少年たちが路上にたむろしているのを見つけました。これまでの自分だったら何もせずに通り過ぎていたと思います。しかし、私はケニアの未来と協力して、早期妊娠や子どもの保護に関して、経験と知識を得てきました。このような少年たちが非行に走ったり早期妊娠の原因になり得るということが頭をよぎりました。そして、少年たちに注意をするときちんと家に帰ってくれました。勇気を出して口に出すことの大切さを学びました。そして、自分の地域に素行の良くない少女がいるということを聞き、ボランティアメンバーで家族とその少女の仲介をして、その少女の母親が自分の子に注意をするようになり親としての責任を果たしてくれるようになる、ということもありました。また、夫の私に対する態度が変わったように思います。活動を始める前よりも経緯を持って接してくれるようになりました。
今年の8月(2023)に活動が終わる予定ですが、その後も地域で活動を続けたいと思いますか。
―活動期間後も仲間と協力しながら活動を続けていきたいと思っています。活動終了時にもらえる証明書を持っていれば、いろんな場所で活動がしやすくなると思います。