事業概要

•地域社会の中での非行少年の監督を任務とするケニア政府の保護観察局及び6か所の保護観察所と協働して実施しました。

•ケニアの中でもともと保護司制度を導入し、2008年から保護司が存在していたナクル地方とカジアド地方を対象としました。

•地域社会で少年の面接や見守りを保護司が担当して保護司活動の活性化をはかりました。

•保護司が実際に担当した少年・青年の保護観察対象者の家庭を訪問し、対象者や親にインタビューをし、立ち直りへの働きかけを確認しました。

•中には対象者の通う学校の保護者会メンバーであったり、親戚を元々知っていたりと地域に根差したネットワークを持つ保護司もおり、それを活かし対象者に寄り添って活動していました。


活動1 保護司研修


活動2 ケースの選定とITP(個別処遇計画)


活動3 保護司による保護観察対象少年・青年の監督活動をモニタリング訪問


中には対象者の通う学校の保護者会メンバーであったり、親戚を元々知っているなど、地域に根差したネットワークを保護司は持っていることがわかりました。またそれを活かしそれぞれの対象者に寄り添って活動していました。

薬物依存だった少年が態度を改めたり、仕事に精を出すようになるなど、保護司が来てから態度が明らかに変わったという保護者のコメントが寄せられました。

保護司が持っている地元の情報が有益であることを認める発言が保護観察官からもありました。

保護司が地域で保護観察対象者に対して行う見守りや家族への働きかけに対し、保護観察官から高い評価があがりました。




この事業で保護司が担当したケース中2件は、児童労働に従事中のトラブルで保護観察処分を受けていました。

大人に利用され、禁止区域に入り仕事をしていた時に逮捕された孤児の少年は、親戚にネグレクトされ続けてきていました。

養育環境をみると、孤児、片親、親の病気などがみられる場合、児童労働に従事していました。

衣食住を自分で用意しなければならないほど追い込まれた少年もいることがわかりました。





ケースにより、少年の非行の度合いや性格や家庭環境も違い、一括りにまとめることはできません。この事業で保護司たちが担当したケースもそれぞれが違いました。

だからこそ、個別に対象者を担当をする保護司による同じ地域に根差した見守りや支援が大切だということがわかりました。